じゃがいも

じゃがいもの種類

じゃがいもはたくさんの種類に分類されます。

かつて北海道でじゃがいもを広める立役者となった男爵薯から様々な交配を経て、新しい品種が生まれてきまし た。新しい種類のじゃがいもを作るのは年月もかかりとても大変なことです。農林試験場では日々たゆまない努力をしているのです。

じゃがいもの品種

じゃがいもは北海道の他に、じゃがいもが日本に入ってきた地でもある長崎でも多く作られています。はじめてじゃがいもが日本に入ってきたのは出島です。それにちなんでデジマという名前の品種があります。

じゃがいもは世界でも2000種類の品種が存在するそうです。様々な品種同士を掛け合わせてどんどん種類も増えています。

ドイツのじゃがいも

ジャーマンポテトの料理名があるくらい、ドイツ人はじゃがいもが大好きです。ドイツだけではなく、ヨーロッパ全域ではじゃがいもが主力的存在になっています。

ドイツの女性はじゃがいものレシピを200種類以上覚えていないとお嫁に行くことは出来ないと言われるほどだそうです。

じゃがいもの実と花

じゃがいもの花

じゃがいもは種芋から作られるもの。そう決めつけてはいませんか? 

新しい品種を作るとき、違う品種同士の花を受粉させるのです。それにより、その2種類の遺伝子を持つ新しい種類のじゃがいもが生まれるというわけです。実際じゃがいもの花は栽培している畑では、時期になると可愛らしいナスの花に似た花が咲いています。ナス科の野菜なので花が似るのも当たり前ですね。

花を多くつけるものはいもの出来が貧弱になるため、現在の畑ではあまり花をつけないものが多いようです。花の形はどの種類も似たようなものですが、メークインは白とピンク、マチルダは白、花標津はピンクなどと色が違います。

小さな花はとても可愛 らしくて、かつて観賞用とされていたのも納得できます。

じゃがいもの実

じゃがいもの花は見たことがあっても、実をつけているのは見たことがないという人は多いでしょう。実際筆者も見たことがありません。それもそのはず。メジャーである男爵薯やメークインなどでは花が咲いても実を結ばないのです。

一方、デンプンを採るためのものはよく実をつけるのです。小さな青いサクランボのような実が鈴なりに実ります。知らない人が見ると、じゃがいもの実だとは気づかないでしょう。この実から採れる種子を栽培に使うことはありません。実から栽培しても、品質が揃わないのです。1粒1粒の遺伝性が全く違うためです。

一般的には栽培用に育てられた専用の種芋を使用して栽培します。

じゃがいもの品種改良

じゃがいも

じゃがいもの種類が増えたのには品種改良による努力のたまものでした。

かつて北海道の函館で初めて輸入された男爵薯が、様々な品種と掛け合わされて新しい種類のものへと生まれ変わっていきました。専門家が農林試験場で日々努力をし、小さな男爵薯がおおきなじゃがいもへと生まれ変わる。小さいいもを大きないもに改良することが、品種改良の歴史でもありました。

新しい品種が生まれる確率は50~100万に1個です。年に変えると10年になります。新しい品種が確立されるまで、長い年月がかかるのです。

私たちが男爵薯やメークインばかり目にするのは、他の種類のものがチップス用などの加工品に向いていて、市場に出てくるものが非常に少ないためでしょう。用途に合わせた品種改良がされているのですね。

一つの種芋から出来るじゃがいもは、親指大のものからこぶし大のものまでだいたい10個ほどです。製品として出荷できるものが少ない作物ですので、品種改良をして良い状態のものを見つけても、そこから増産してその品種の性質を判定して確かめるということは極めて難しいことなのです。


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